2020年6月30日火曜日

アマビエのビーのバッグ

あれは疫病が流行った年のこと。
都は病人と死者で溢れ、俺は仕事を追われ故郷に帰った。

漁師だった親父はとうの昔に亡くなり、おふくろが一人で船を出していた。
親父を手伝っていた子供の頃のことを思い出し、俺も漁に出たが、暮らしは一向に楽にはならなかった。

ある日イカが高値で売れると聞いて、懐中電灯を持ち込み夜の海へと船を出した。

真っ暗な海を懐中電灯で照らしてみたとて、集まって来るのは小さな虫どもばっかりで、ポツポツと降り出した雨にも追い打ちをかけられ、諦めようかと思った時。
現れたんだ、そいつが。

黒い海がキラキラと黄金色に光り始め、水中から浮かび上がってくる陰。
目の前が真っ白になり、腰を抜かして倒れこんだ俺に、そいつは話しかけてきた。


「驚かせてしまいまして?あら申し訳ござんせん。アマビエのビーと申しまする。この度の疫病のことは気の毒でござんしたね。私を描いて人々に見せてくだしぇい。ほな。達者で。」

ということでアマビエさんのビーのバッグが完成でーーーす(ノ´▽`)ノ♪


真っ赤な体にはお花が咲き乱れ、波打つ金色の髪。ブルーのまつ毛に黒い瞳。

バッグ本体は淡ーいグレーで、綿麻混紡で厚めの帆布のようなガッシリとした生地です。
生地はガッシリしていますが、出来る限り”ゆるい”感じに仕上げたかったので、今回は極力、バッグ本体のステッチは減らしました。

でももちろん♪目に見えない所にはしっかりと技を仕込んであります(笑)。


持ち手はベージュにアイボリーの水玉で、肩に掛けられる長さです♪


今回は内布のファスナーポケットの引き手には、シルバーの蝶々が飛んでいます♪

流行ものには興味を持てないことが多くて、手芸の世界でもウワーっと流行るものがあったりするのですが、試してみてもなかなか興味を持てないことが殆どなんですね。

でも何故か?この度はマスクやらアマビエさんには興味が湧いて(笑)、楽しく作らせていただけました♪

それぞれのお店に出品しています。

2020年6月26日金曜日

ファスナーポケットに縦まつり

ぼちぼちと蒸し蒸し感が増してきた京都です(≧▽≦)。これから祇園祭の時期に向けて盆地特有の蒸し器の中にいるような暑さが増していきます。(今年の祇園祭は鉾巡行などは中止となっております)

他府県から京都に引っ越して来られた方々には、「京都に住めたら何処にでも住める」と言わしめるほど(笑)、暑さ寒さには特有の厳しさがあるようですね(*´▽`*)。

梅雨の時期は体調を崩される方も多いですので、皆様もどうぞご自愛くださいませ。


ファスナーポケットを作っておりますが、「ポケットのファスナーを縫い付けるステッチが、どうしても上手く縫えない」というお話を小耳に挟んだのではなくて小目?に見ましたので、ご提案を。

しつけ糸で仕付けをするところまでは常道であると思うのですが、


少し手間が掛かりますが、ファスナーと布を抄って縦まつりでまつっておきますと、仕付けだけの時よりも更にステッチしやすいと思います。
二重に縫う事になりますので、お仕立てとしても丈夫だと思います(*´▽`*)。
よろしければお試しくださいませ♪

作品としましても、もうじき完成です(≧▽≦)♪

2020年6月22日月曜日

かぎ針編みからのコードステッチ

え?梅雨なのに?って思ってしまうくらいの爽やかな日が続いている京都です(*´▽`*)。


本体?をちくちくとブランケットステッチで留めてからの~
金色の刺繍糸をかぎ針で編んでからコードステッチで留めていっています。

撚りが甘くてふっくらとした刺繍糸ですので、ふっくらと編んでふっくらと留めていっています(≧▽≦)。

用途や使う箇所にもよりますが、撚りの甘い糸って可愛い感じがして、ふっくらと仕上がるんですよね♪

まだまだちくちく致しまする~(∩´∀`)∩


2020年6月17日水曜日

そこに穴があるからだ。

あれっ?(@ ̄□ ̄@;)!!
前回のブログから2週間も経ってしまっていました💦すみません💦

最近なんだか1週間が2日しか無い感じで、疾風の様に時間が通り過ぎていくように思います💦
1週間が2日なら、1ヶ月は8日くらいで、1年は96日くらいで、10年は960日くらい。ということは私の10年は地球時間的に3年にも満たない?\(◎o◎)/!ほっほー!

もうそれならばジタバタしても仕方がないので、その感じで生きていくことにしました。よろしくお願いします。

ということで?進めております(*´▽`*)。


久々の生き物シリーズです(≧▽≦)。あう~♪


安定の?指が入る仕様です(∩´∀`)∩。

なぜ指を入れるのか?それは「そこに穴があるからだ」。穴があると指を入れてみたい欲求に駆られるのは私だけでしょうか?(///∇//)

まだまだチクチクしまーすヾ(@⌒ー⌒@)ノ。

梅雨ということで植物たちの植え替えや剪定、差し穂も粛々と進めていますが、今年は初めてメダカさんの赤ちゃんが生まれたので、赤ちゃんを眺めている時間も多いかも?(///∇//)


上手に撮れなくて申し訳ないのですが矢印の先に居るのがメダカさんの赤ちゃんたちですっ(≧▽≦)。

この子たちはまだ1㎝にも満たないくらいの大きさです。もう少し大きくなっている子や、もっと小さい子たちを合わせますと軽く100匹は超えていると思います。

産卵床を手作りして毎朝採卵していたのですが、今日は産卵床も撤収して、明日からは自然にお任せですので、ちょっと楽になるかなーって思っています(*´▽`*)。

でも眺めるのは。。。治まらないかも(///∇//)。人間の赤ちゃんもそうですが、生き物の赤ちゃんも、幾ら眺めていても飽きないですよね♪

2020年6月3日水曜日

静謐の青の水のシュシュ

もう既に30度超えする日もある京都です(笑)。あちゅい(笑)。
まだまだ暑さに体が慣れていない時期ですので、皆様もどうぞご自愛くださいませ(*´▽`*)。


暑くなりますとお水が恋しくなるからでしょうか?静謐の青の水のシュシュが完成しました~(ノ´▽`)ノ


和色では「青藤色(あおふじいろ)」と呼ばれるお色に近い、かなーりグレイッシュな水色で、見た瞬間に「なんて静謐な水なんやろう」って思ったんですね。

人気のない、緑が鬱蒼と茂る山の中で、こんこんと湧き出る岩清水。木の葉越しのお日様の光りを浴びて、一瞬、キラキラと光る水。

人間に知られることなく、昆虫や鳥や山の動物たちだけが知っている水。奪い合うことも無く、みんな並んで透き通った水を飲む。ごくりごくりごくり。

生き物たちの命を生かす水。そんなイメージがしました♪

静謐の「謐」の文字って、あまり静謐以外では見かけへんなーって思って調べてみますと、「言」=音、「必」=隙間が無い、「皿」=フタ、から「ぴったりとフタをした音の無い場所」で、”穏やか”であったり”平穏”を表わす文字ということなんですね。

お皿が蓋???卦算冠じゃなくて???Σ(・ω・ノ)ノ!
んー。。。「必」といい、ちょっと不思議な文字ですね(*´▽`*)。

私としては、「静かだからこそ音を漏らさず受け取る」って感じの漢字って気がします(笑)。

「静謐」という音が、このお色にはピッタリやなーって思いました♪艶やかでありながら、しっとりとした風情があります。
それぞれのお店に出品しています。